新入荷情報
白隠正宗 純米 生もとブレンド
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まさに焼魚が食べたくなる。
生もとブレンド
┃味わい┃ ブレンドによって生まれる奥深さ。単純な酸化とも違う独特な”干した”香りが立ち上がります。甘みも酸も控え目なのに味わいの満足度は高く、ばらつきもない。噛みしめる程旨い酒。素晴らしい技術です。干物はこれとない肴となるでしょう。 |
│ブレンドの魅力│ by大熊
日本酒がタンク毎に瓶詰・出荷されるようになったのは実は最近の事です。
発酵という神秘に杜氏が真正面から向き合い、
技術の全てをぶつけて造り上げた味わいを最も繊細に味わうには、
なるほどシングルタンクのほうが味わいやすいのかもしれません。
同一製品でもタンク毎に少し味わいに差異があり、
それも含めて出来栄えを繊細に味わって欲しいと考える造り手は、
シングルタンクで瓶詰めする傾向にあります。
しかし今でも日本酒の9割はブレンドされていると言えるでしょう。
むしろブレンドが基本なのです。
ブレンドをするというのは、日本酒に限らず、
粗悪品を誤魔化すための行為として悪く認識されがちですが、目的は品質の安定化です。
特に一年を通して出荷される定番酒はいつ飲んでも美味しい状態が期待されます。
だから造り手は、濃厚な味わいと淡い味わい、今年のものと去年のものと
巧みにブレンドをして、なるべく一定の味わいを出荷する努力をしています。
ひとつの製品を造り上げる時に、数タンクをできる限り同じ味わいになるように醸造して、
それを念のためにブレンドする方法があります。
また、それを発展させて、その数タンクを敢えて違う味わいになるように醸して、
それらを混ぜて瓶詰めすることで複雑な美味しさを造ることもできます。
後者のほうはブレンド技術をより積極的に活用することで、
味わいに奥行きと深みをもたらすことが目的でしょう。
今回の白隠正宗ブレンドは正にこれなのです。
既に火入と瓶詰めが終わって出荷を待っている生もと4製品を、
杜氏の高嶋氏の繊細な判断で絶妙にブレンドをすることで、
淡くとも深みを持つ奥ゆかしい味わいが生まれました。
辛みに特徴があるもの、ほんのりとした甘みを持つもの、酸が豊かなタイプ、
それぞれを適量に合わせることにより、
お互いがお互いを補い合う隙の無い味わいを造ることができます。
もちろん言われなければ気付かない、ニュアンスという程度の技術かもしれませんが、
なんとも言えない玄妙なる深み。
スコッチウイスキーの例を出すまでもなく、
高いレベルを目指してのブレンドには価値があると思います。